
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年3月27日

脱植民地化
デイン・ケネディ,
長田紀之
読み終わった
就寝前読書
4章と短い5章を読む。引用は4章の最初の節より。この章はラスト3節(「勝利としての国民国家」「悲劇としての国民国家」「冷戦がもたらしたもの」)もよかった。
“脱植民地化は複雑で争いを含んだ過程であり、さまざまな結果をもたらしそうにみえた。/そうであるにもかかわらず、国民国家[ネーション=ステート]こそが、脱植民地化が生み出したいろいろな国家にとって、初期設定として用意される選択肢となってきた。どのようにしてこうなったのか。[...]近年、政治学者などの学者たちは、近代国民国家の内部における民族的・文化的な断層線にいっそう大きな関心を寄せるようになってきた。なかには「国家国民(ステート=ネーション)」と呼ぶほうが正確かもしれない国々があるともいわれている。つまり、異なる複数の民族集団を包摂しようと苦心する——そして往々にして成功しない——諸国家という意味である。これらの研究は、現代の多くの国家は国民国家の理念型に合致しないと示すことで、脱植民地化を国民国家の勝利へと必然的にいたる一直線のプロセスだとする紋切り型の語り口を、より複雑なものに変えている。”(106-107頁)
