あかねいろ "同姓同名" 2026年7月4日

同姓同名
同姓同名
下村敦史
登場人物の九割が同姓同名ってどうなっちゃうんだこの小説~~~と思いながら読んでいたら、途中から(流石にこの展開は無理があるのでは…?)と感じだしてしまった。 ※以下ネタバレ含む※ 本作品は"登場人物のほぼ全員が『大山正紀(おおやままさのり)』"という前提を置いたうえで、"猟奇殺人を犯した大山正紀"、"大山正紀を殺害した大山正紀"、"大山正紀に殺害された大山正紀"、"何者かに襲われた大山正紀"など、どの大山正紀が何をした大山正紀なのかを推理していく内容になっているわけなんだけど、正直、『大山正紀(おおやままさき)』という女性が出てきた辺りから、なんでもありじゃねぇかという萎えの気持ちが湧いてきてしまった。 読後感としては、叙述トリックに完璧に嵌められたとき特有の「あっぱれ!」感や「くやしい~!」感は薄く、どちらかというと初見殺しを食らったような気分になった。 でもやっぱり、登場人物が全員同じ名前という設定はとてもわくわくした。 また、本作は物語の性質上、昨今も過激になり続けているSNS上での誹謗中傷にも焦点が当てられているが、本編の最後で大山正紀らが語っていたことが作者の本音というか、声を大にして言いたいことなんだろうなぁと思った。
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