マルドリッチ "台湾漫遊鉄道のふたり" 2026年7月4日

台湾漫遊鉄道のふたり
台湾漫遊鉄道のふたり
三浦裕子,
楊双子
話題書だったので読んだ。日本統治時代の台湾で、食にこだわりのある主人公(女性で作家)が台湾人の通訳とともにあちこちへ行き、食べまくる話。訳者の三浦裕子の文章が美しく、自然で、翻訳文学に慣れていなくても楽しめる。 一方で紀行文としての描写が多く、物語の起伏があまりないのに耐えられず後半かなり駆け足で読んだ。 「対等」「友だち」について、日本人である主人公がずっと無自覚で、それを取り返しがつかなくなってから気づく(それも人に指摘されて)あたりを、もっと丁寧に見たかったのかもな。葛藤や衝突が直截的には描かれないので、起伏なくゆるーく感じたのかも。 食や街並み、風習に関する描写は丁寧で、本当に魅力的だった。そっちが立っていたからこそキャラクターにのめり込めなかったのかなとも思う。 重要なモチーフとなるふたりの女学生のパートはとても印象に残った。
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