
ぶんか遺産
@bunkasremains
2026年7月5日

読み終わった
非常に良質な青春SFだった。青少年期の青臭さに特に焦点を当てている一方で、結末の爽快さたるや。
また、SF設定も面白い。動物などに意識を移すことが可能な表題作、自分の存在を抹消できる「十五までは神のうち」、生きた影を身体に宿す「影たちのいたところ」、どれも素晴らしいけれど、個人的なお気に入りは「さよなら、スチールヘッド」。人間と人工知能の関係も面白かった。
さらに付け加えるならば、この作家は身体感覚への意識に特筆すべきところがある。「スチールヘッド」では、身体を持たず、自己の全てを把握・支配できるはずの人工知能が「ままならない身体への嫌悪」を抱くという、なかなか面白い設定と描き方だった。

