コー "蛇にピアス" 2026年7月7日

コー
@koobs-books
2026年7月7日
蛇にピアス
蛇にピアス
金原ひとみ
鮮烈な小説だった。 綿矢りさとは違って、文章に比喩がほとんどなく、情景や起きたこと、主人公の考えが淡々と紡がれていくだけ。それなのに作品全体の雰囲気を作り出してる。それだけ、題材や設定が強烈なのかもしれないが。 ストーリーも止めどなく進んで一気に読んじゃった。起きることも強烈で目が離せなかった。 一瞬、シバの刺青彫るところは谷崎潤一郎の刺青みたいだなって思ったけど、それだけじゃない感じ。 若者の危うさみたいなものが描かれてる。 解説にもあったけど、タトゥーとかSMとかそういう題材の奥にある主人公自身の潜在意識みたいなもの?綿矢りさも書いてた、分からないもの、自分でも分からず言語化出来ないものが描かれてた。 小説の存在意義ってこれだよな。言葉にできない感情や感覚、そういうものをストーリーの力を使って表現できることなんだなって、気付かされた。 解説では強烈な毒気って表現されてたけど、たしかに刺されるような強烈な小説だった。 綿矢りさは夏の湿気みたいな不快感だけど、金原ひとみは刺すような冬の寒さみたいな感じ。 この二人が対比されるの分かるな。どっちもタイプは違うけど、方向性は似てる気がする。 二人の他のやつも読んでみたい。
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