けんたろ "死に髪の棲む家" 2026年7月7日

けんたろ
けんたろ
@kentaro
2026年7月7日
死に髪の棲む家
いやー、面白かったです。 発生した謎が解決していないのに次から次に謎が出てきて事態の収拾がつかないー!という印象でした。 ホラー要素とミステリー要素が上手く絡み合っていました。ただ、ミステリーの割合がかなり大きかったです。 中盤あたりでは、解決していない謎が本当に多すぎて、人間がやったことなのか幽霊がやったことなのかも分からない状況だったので、グッと引き込まれました。 特筆したいのは、著者の語彙です。 恥ずかしながら、聞き慣れない言葉がたくさん出てきて、調べながら読むのが大変でした。ただ、文体が堅いわけではありません。「うわッ」みたいな表現もあったし、セリフの語尾に「!!」もちょくちょく出てきてました。(お堅い文体だと「!」とか「?」とかは使われない印象なんです) なので、絶妙なバランスだったなぁと思いました。 また、語彙が豊かなことが登場人物の心情や状況の描写を的確に表現しているようにも感じましたし、難しい単語を使っていない文章でも、すごく良い表現だなぁと感嘆するものもありました。(終盤に出てきた『雨を背負う』っていう表現など、グッときました) ミステリー要素もすごかったです。 あまりミステリーを読まないので間違っているかもしれませんが、所謂、多重解決ものになるのでしょうか。いろんな推理が乱立して頭がこんがらがってしまったのですが、それが脳を興奮させページをめくるスピードを早めていたように思います。 本作の続編もあるようです。 著者の文体が好きになったので絶対に読みます。 最後に蛇足ですが、主人公の出雲先生は序盤から幽霊のこと怖がってて面白かったです。 著者の持ち前の描写力で出雲先生の恐怖心を表現してあるんですが、なんだかこんなにちょっとのことでビクビクしている主人公も珍しいなと楽しく読めました。
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