
翠
@mdr_33
2026年7月7日
伊豆の踊子
川端康成
読み終わった
やっと読了。抒情歌がいちばん好きだった。
薔薇みたいなお話。
次に禽獣、そして伊豆の踊子、温泉宿かなあ。
伊豆の踊子と温泉宿は同じくらい。
装丁がすごく好み。
抒情歌を読んでいるときに祖父が亡くなり、運命みたいなものを感じた。祖父の死の前と後とでは、物語の感じ方が全く違った。残された祖母に思いを馳せた。
わたしは人との縁よりも本との縁を感じることの方が多い。目に見えない糸で繋がっているように感じる。
神話の香りが美しかった。
禽獣は、残酷だよなあ。
主人公は、動物が好きなのか好きじゃないのか分からなくなる。所詮動物の命なのだという気持ちを感じる。
小鳥への愛おしさと、その命の軽さ。
人間の手で生かすことも殺すこともできてしまう。
千花子の描写がすごく好きでした。手の届かないところで変わってしまった。
温泉宿は、時代背景がわからないから情景もはっきり浮かばなくて、あまり入り込めなかった。
女性たちが服を着てるのか裸なのかもわからなくなった。
悔しい。
途中から頭で考えて読むのをやめて、空気を味わうためだけに読んでいた。
本当によくわからなかったけど、心地いい世界だった。
今思い返すと、しっとりと降る雪のような感じがする。
静かに降る雪の中にひっそりと佇む温泉街、という感じ。その中に、いろんな人の人生があった。悲しい。
伊豆の踊子は処女性とはこういうことか…となりました。
なんか、美しい、よね。
終わりがあっさりとしていて、寂しかった。
もっとあの世界にいたかった。
伊豆の踊子は、私が生きているこの現代とかけ離れていて、ゆりかごみたいだった。スマホばかり見てるのが嫌になったときに、逃げ込む場所だった。時間がゆっくりと流れていた。
川端康成。
読了の達成感みたいなものがない。今もずっと彼の世界が続いている。私の心に住み着いてしまった。
多くを語らないのが心地よかった。余白の表現が素晴らしい。私もあんなふうに書きたい。
セリフの入れ方が独特で、面白かった。
自由な文章だなと思った。
もっと読みたい。次は掌の小説かなー。
