いち。 "それでもまた誰かを好きになる" 2026年7月7日

それでもまた誰かを好きになる
それでもまた誰かを好きになる
こざわたまこ,
カツセマサヒコ,
一穂ミチ,
光文社文庫編集部,
千加野あい,
朝比奈あすか,
田中兆子,
砂村かいり,
麻布競馬場
「僕は思うんすけど、ミコトが変わったのは、変わりたいって本人が思ったからでしょ。今のままじゃ許せない自分がいたってことでしょ。なら俺は、その気持ちを尊重したい」 人生における分岐点、30代。うまくいかないことばかりでそれは恋愛も同じようなもの。20代の頃ほど勢いだけではうまくいかず、とびきり不幸というわけでもなくそれなりの生活をしている。これは、大人になりきったつもりがなりきれていない人間たちの心を描いた短編集。 周囲の環境や自身の経験は変えられないものであるがゆえに、人と違って、ズレがあるように思えて、不安の種に変わっていく。普通という境界線は曖昧なのに人並みの幸せとか、年齢に対する成長度合いとか、そういったものが自然に現れてきて焦りや葛藤を感じさせる。そんな中でも懸命に生きている登場人物たちに共感する部分が多くあった。
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