
花春
@haru-tuge
2026年7月8日
天久鷹央の推理カルテ 完全版
知念実希人
読み終わった
大人向け:物語
人気だな~と思いつつずっと読んでなかったのだけど、一冊読み切って「人気になるのわかるな~!」と感嘆した。
医療ミステリってどうしてもトリックの理解が難しかったり、権力闘争や道徳問題がサブテーマになりがちで、読むハードルが高いかつエネルギーを使うものが多い。でもこの作品、とにかくサクサク読める。
キャラをラノベっぽくコミカルにして、でもトリッキーすぎない塩梅にして。探偵役の弱点を発達障害由来のものにすることで、古き良き探偵像を守りつつ現代日本においての生きづらさで読者の共感も呼んで。(ノリは平成っぽいけども)
トリックと医療を切り分けて、ミステリ部分は手垢がついてるレベルで王道でかんたんなものにしつつ、「このトリックに当てはまるのは○○の症状を出してるお前!」みたいな、犯人の確定やトリックを見破る補助の役割として医療知識を絡ませて独自性を出している。
イラスト担当がいとうのいぢなのすごいわかる。この作品はこの絵が刺さる層向けだ…!
ご自身の得意分野での勝負の仕方がとにかく上手い作者さんだし、的確な売り方ができる編集さんだったんだろうなあ。すごいな。
コナンを読んでるような気持ちになった。医療ミステリの入門書っぽいというか、「これでミステリが好きになる小中学生がいっぱいいるんだろうな」みたいな。児童書版が出てるのもわかるな~。
児童書版は、表現を工夫するとかではなく、さくっと児童向けな内容かどうかで収録作決めてるっぽいのも潔いですね。妖怪の子預かりますのほうも同時期に読んでたので、児童書版出すにもいろんな方針があるのだな〜と興味深かった。

