K.K.
@honnranu
2026年7月9日
ライ麦畑でつかまえて
ジェローム・デーヴィド・サリンジャー,
J.D.サリンジャー,
野崎孝
読み終わった
名作
白水社
野崎孝
白水uブックス
パブロピカソ-Pablo PICASSO
JDサリンジャー-Jerome David Salinger
孤独の小説。260ページまで読む価値なし。野崎氏の解説が的を射ている。
16歳のホールデンコールフィールドは、クリスマス休暇を目前にしながら、三つめの高校を処置なしとして放り出される。自宅にも帰らず、バーで踊ったり娼婦と会ったり知己に連絡を入れたりするものの、ホールデンに取り合う人は誰もいない。結末近くで、彼は唖でつんぼの人間のふりをして、日当たりの良い森の近くの小屋で暮らそうと夢想する。
『飛ぶ教室』と違って、遅めに読んで助かった。『若きウェルテルの悩み』的普遍性を持つ作品という評判はまあそうかも。『人間失格』と響き合うところがある。
ホールデンの悲しいのは、妹からクリスマス用のお小遣いを恵んでもらい断れずに泣くくらい孤独に蝕まれているのに、アントリーニ先生に撫でられると逃避的に家から飛び出すところ。関わりを持つべき年齢で適切に持てなかった人間の典型か。ホールデンの話に耳を傾けようにも、彼は嘘ばかり並べ立てるので、正面から向き合ってくれないのが難しい。
自分は子供のつかまえ役になりたいと思いつつ、崖下に落ちないよう、年長者から捕まえられそうになると逃げ出すホールデン。周囲はインチキで低脳で不潔で自分は違うと思っているホールデン。彼らの視座から離れすぎないように。