読書日和 "宙わたる教室" 2026年7月9日

宙わたる教室
宙わたる教室
伊与原新
図書館で長く順番待ちしていた一冊。NHKでドラマ化されていたことも知らず、『翠雨の人』を読んで伊与原さんの小説がすっかり好きになっていたので、ようやく順番が回ってきて嬉しかった。通勤の往復だけで、ほぼ一気読み。 舞台は東京・新宿の定時制高校。年齢も境遇も異なる生徒たちが、さまざまな事情を抱えながら夜の教室に集い、担任の藤竹に誘われて科学部で火星のクレーター再現実験に挑む。 昼は働き、夜は学ぶ。その生活だけでも並大抵のことではないのに、さらに「知りたい」という気持ちを原動力に実験へ夢中になっていく姿が眩しい。登場人物一人ひとりに向けられる著者のあたたかな眼差しが心地よくて、読んでいるこちらまで応援したくなる。 今日は私も、火星の夕焼けを想像しながら夕方を過ごそう。
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