
ハヤシKYヘイ
@heiheikyo1
2026年7月10日
アンチ・グッドモーニング
八木詠美
読み終わった
たまのミュージカル観劇が趣味の不眠症な会社員が主人公で、ワシやないかいっ!と思って夢中で読んだ。有給をとって訪れた平日の劇場で、開演少し前に、ついチャットツールを見てしまったがためにあれよあれよと資料送付のタスクが生じて、でも大容量のメール送付ができなくてサーバーにアップロードしようにも社内ルールがそういえば変更になっていたから同僚にチャットでお願いして、と思ったらその同僚から別の頼まれごとをされていたのに気づき既読になった瞬間また別の責任を負うことになって、とさすがにここまでプライベート中に切羽詰まった事態に陥ったことはないけれど、想像にかたくなくて、めちゃくちゃ肝が冷えた。
技術進歩とコンプライアンスの浸透によって、効率化され働きやすくなったとされる現代のスタイリッシュ労働が、いかに嘘ばっかりで、毒づくめなのかを告発する本書の文が痛快である。同時に、そんなトキシックな社会システムの中でさしあたって働き続ける必要のある私としては、深い絶望を一緒に突きつけられているようでもあり、ひぇ〜、もうやめて〜、という気分だった。面白かった。



