はぐらうり "夏帆" 2026年7月10日

夏帆
夏帆
村上春樹
まず、春樹文体が嬉しかった。すごいファン、という認識はないけれど、なんかホームに戻ってきた感じ。 初期の頃に戻ったかのような読みやすさ。メタファーはいろいろとありそうだけれど、差し置いてもストーリーが面白かった。 武蔵境とか、足立ナンバーで笑ってしまう。場末の三流大学、とか。意識的なんだろうけれど、このスノッブな感じも嫌じゃない。母親の描写も意識的にステレオタイプなのかな。この5年ほどの日本の小説は、母親の描き方が同じものが多い気がする。 ファンタジックな要素以外はわりと現実的な設定が多くて、村上春樹じゃないみたい。いや、春樹ではあるんだけれど。とにかく心配されていたような描写は見当たらなくてほっとしたし、ただ面白かった。
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