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2026年7月13日

月とコーヒー
吉田篤弘
読み終わった
ずっとprime readingにあって、表紙がいい感じで気になっていたので読み始める。(表紙のデザインも著者さんなんですね)
短いお話の集まりで、ご飯食べてるときとか気軽に読めるのがいい。
全体を通して世界観が必ずしも現代と地続きじゃない感じというか、不思議な感じがすごく好き。
回りくどい語り口やですます調も好き。
生き生きとした食べ物の描写もよかったな…。
曖昧な物語の“結”が好き。大事なのは物語の終着点ではなくて、そこで流れている時間にどういう意味があるかなのかなと思って。考えてみたら私は小説においては終わり方が曖昧なものをいいと感じることが多いような気がする。
◇好きなエピソードのメモ
・黒豆を数える二人の男
これを読み終わったあと、学生の頃に人にすすめられて読んだ99の涙をなぜだか思い出した。そんな本もあったな。
・白い星と眠る人の彫刻
名前の響きが不思議な感じと、ハブカとミカリの性別が明記されていないところが好き。物語において性別ってあってもなくてもいいのかなと思うところもあるので…。
・隣のごちそう
自分が他人から影響を受けるのと同じように他人も自分から影響を受けているという、考えてみれば普遍的なことにすごく心を動かされた。
・ミヤンザワ・キートン
どう考えてもミヤザワだしサワジリで好き。茶化しながらも大事なことを教えてくれている気がした。
・カマンザの朝食
一番好きかも。明確に救いを感じた。
・美しい星に還る人
これを好きにならないほうが難しい。みんな好きなのでは。
・熊の父親
私から見れば“それ”でしかないと思っていたものが、その人にとっては様々に入り組んだ出来事や経験の上で選ばれた物事なんだと、当たり前のことにまたひとつ気付かされた。
・二階の虎の絵
受け継いだものに流れる時間や歴史を感じる温かさを感じてすごくよかった。
正直、自分でも「好きなエピソード」として挙げるものと挙げないものの境界線が分からなくなっていった。みんな好きだった。読んでよかったな。
