レッチリ "ねじまき鳥クロニクル 第3部" 2026年7月12日

ねじまき鳥クロニクル 第3部
ようやく読み終えた。1を読み始めてからトータルで5ヶ月ほどかかった。途中で何度も挫折しかけたが最後まで完走できた。 なぜ挫折しかけたかというと、単純に文章量が多いということもあるが、ストーリーが煩雑すぎてのめり込めなくなる瞬間がたびたび訪れてしまったからというのがある。村上春樹は小説を書くときに最後までの流れを決めてから書くのではなく、書きながらその先を考えるというスタイルで取り組んでいる。それによって村上春樹作品特有の流動的な展開が表現されている。そして本作ではよりその流動性というものが強く出ており、もはや本筋の話がどれなのか、今は何の話をしているのか見失ってしまうということが起こり得る。なので本作は村上春樹作品の中でも特に集中力が必要とされる作品だと思う。同時に他の作品と比較しても物語の持つ奥深さはかなりのものである。無関係と思われていた描写が結実することによって生じるカタルシスは読者を予想だにしない地平へと誘ってくれる。
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