
rsan
@rsan_0309
2026年7月12日
BUTTER
柚木麻子
読み終わった
交際関係にあった3人の男を殺したという容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)と、主人公で週刊誌記者の里佳、その親友の伶子を中心に展開される物語。
一見ミステリのようにも見えるのだけど、主軸は女性の生き方とか生きづらさ、男女関係、というところ。
カジマナは逮捕されてるので基本的に面会という形で里佳がアポを取り、カジマナとのやり取りが行われる。
ここでのコミュニケーションが起点となって物語が展開されていく。
カジマナは料理が好きでかなりのグルメ。面会の時でも記者の質問に答えようとせず、好きな料理の話ばかりしている。
バターを使った料理を里佳は勧められ、里佳はカジマナの素性を知るために料理を始めるようになる。
料理を通して里佳はカジマナという人間を少しずつ知っていくことになるが、カジマナを知るために様々なことに挑戦していき、のめり込んでいくことになる。
個人的な感想としては、カジマナは人をコントロールしようとしている感じではなく、ありのままに生きているはずなのに、周りの関わる人間がカジマナに影響されていくところが見ていて興味深かった。
(獄中で面会でしか人に会えないにも関わらず)
女性に対して向けられる社会あるいは男性の目に直面する主人公の里佳、自身は結婚しており夫に対して誠実だが結婚生活で思うように行かない伶子、容姿に特段気を使わず自分の好きなものに忠実で好きに生きているが男性関係に困らなかったカジマナ、という3人の関係性。
なぜか上手くいかない男女関係や、自由に生きているだけなのに周りから言われぬことを言われたりなど、現実でも起こり得ることで、共感できるひとは多いのではないだろうか。
個人的にはそこまで共感できたわけではないが、読み物として面白く読むことができた。
約580ページと、かなりボリュームがあるので簡単には読めないかもしれないが、興味ある人にとっては一瞬かも。
あと、作中でバターを使った料理がたくさん出てきたのだが、どれも表現がとても上手く、実際にバターを買って食べたくなった。し、実際に買って食べました。

