けんたろ "ざんどぅまの影" 2026年7月13日

けんたろ
けんたろ
@kentaro
2026年7月13日
ざんどぅまの影
やっぱり比嘉姉妹シリーズは面白いですね。 結局、レギュラーメンバーは出てこないんだけど、それも憎い演出だなと思いました。 でも、久しぶりの新作だったから彼、彼女らの活躍が見たかったというのはありますね。 にしても、かなり重厚なストーリーでした。 現実に起きている移民問題が絡んでいるようにも思えました。 結末については、煮え切らない感じがまた良かったです。 びしょびしょのお化けは、海で見つけた宝物を人間に取られたから取り返しに来ただけなのに、あまりにも残虐に人を次々に殺すから、篝火で燃やされて消滅。 省三を筆頭とする自警団は無差別に人を殺してたのに、謎の連続殺人鬼から街を守った英雄として祭り上げられ、お咎めなし。 裏で手を引いてたヤクザもお咎めなし。 街のために戦った勝子は無惨な死を遂げる。 まさに街を救った篤は米軍に逮捕される。 篤はまさにバットマンの『ダークナイト』のような活躍でしたが、彼も報われた感じがしない。 省三や博子は罪悪感のようなものは感じているようでしたが…、うーん、なんとも煮え切らない。 でもそれがまた良い。勧善懲悪じゃない感じが、リアリティがあるように感じられました。 過去のシリーズで語られていた通り、琴子たちの親の毒親感が表現されててそれも良かったですね。 冒頭のウルトラマンと小泉八雲の話。本編とどういう繋がりがあったんだろう…。結局わかりませんでした。ウルトラマンの話は、佐久間篤の血統が日本人であることをミスリードするためのものだったのかな。であれば、佐久間篤という名前である時点でミスリードできているわけだから、冗長的にも感じるし…。やっぱわからないですね。 最後に、個人的に大好きだった一節をご紹介。 篤が抱いた嫌悪感がひしひしと伝わる傑作だと思いました。特に最後の一文。こんな表現、初めて見ました。最高です。 “言ったのは名取という刑事でした。太っているというか、全体的に「垂れ下がっている」中年男でした。眠たげな垂れ目、弛んだ頬肉。への字口は常に半開きで、腹も出ている。座るときは壁に凭れ、たんなる胡座すら酷くだらしない。声にはゲップが交じっている風に聞こえました。”
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