
大皿
@zarabon
2026年7月12日
読み終わった
二周目。最近この本をよく思い出すので。大変嫌な話である。
芦川さんに共感する人は、この小説を手に取らないだろうと思うのが妙に腹立たしい。この本を読むことになってしまうのは、みんな押尾さんのような人なんだろう。
とはいえ、したたか(に見える)芦川さんこそ罰を受けるべきと思ってしまいがちだが、芦川さんも押尾さんと同じように、悪人ではないことを忘れたくない。
芦川さんの生存戦略に心がモヤるのは社会構造レベルの問題であって、個人の問題として処理してはいけないと思うから。
芦川さんの生き方をずるいと思うのは、「彼女のように生きられたらなんて楽なんだろう」と心では感じているからだ。働ける時に働いて、休みたい時に休む。それができないのはなぜなんだろう。それを阻んでいるのは誰なんだろう。芦川さんのように働きたいのであれば、彼女を排除するのではなく、彼女の働き方の理想モデルとして扱うのが近道なのに、どうしてこんなにムカついてしまうのか。
押尾さんが"頑張ったのに報われなかった"、あるいは"彼女こそ幸せになるべき人なのに"と思うのは、頑張らないと幸せを得られないという思想が、あまりにも画一化されていることにあると思う。頑張らなくても幸せになれるはずだし、なれるべきなのが社会じゃないのか。

