
まや
@maaaaa___ya
2026年7月13日
同志少女よ、敵を撃て
逢坂冬馬
読み終わった
自分が怪物に近づいてゆくという実感が確かにあった。
しかし、怪物でなければこの戦いを生き延びることはできないのだ。
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戦争しても何も得られない、あたりまえのことを改めて実感した。
外交官を夢見た主人公は、戦争に巻き込まれて狙撃兵になった。戦禍を生き抜くなかで、殺した敵の数を誇るようになっていく。読んでいく中で、そう思わないとこの環境に身を置けないのだとやるせない気持ちになった。主人公の狙撃兵としての正義感や歓び、戸惑い、逡巡、葛藤が丁寧に描かれているように思う。
戦禍に順応するのは精神的な成長なのではなく、ある意味防衛本能のようなものなのだと考えさせられた。
主人公も自身の考え方の変化に戸惑い、時には自身に失望する様子が描かれている。それでも「何のために戦うのか」それは彼女の正義として、最後まで一貫していたように思う。そこは彼女の精神的な強さなのだと感じた。
戦争小説は目を背けたくなる描写も多いけれど、世界には本書と同じ光景を今も見ている人たちがいる。この不安定な情勢だからこそ自分ごとに考えて、読んでよかったと思えた。

