
riho
@skirh623
2026年7月12日
君の地球が平らになりますように
斜線堂有紀
読み終わった
6作からなる(地獄の)短編集。駆け抜けるように読み切ってしまった。破茶滅茶に面白い。こんなに一気に、のめり込むように読んだのは久しぶりかもしれない。
狂気じみた帯に反して、妙にやわらかで肌触りの良さそうなタイトルに惹かれてそっとページを開いたら、もうノンストップだった。地獄を見に行く恋。それなのに、どれも読み終えた後に残るのは鮮やかな爽快感。
中でも「大団円の前に死ぬ」は題名からして強烈で、最後は何故か号泣しながら読んでいた。限界があるのに天井を突き破っていく狂乱と興奮に、完全に当てられてしまっていた。虚しさと爽快感は表裏一体なのかもしれない。
ラストの「ミューティレーション」はまるでSFロマンスの如く浮遊感があり、その小さな箱庭のような場所で抱き合う二人を愛おしく思いながら、読み終えて本を閉じて、距離を取った途端に不気味さが胸の奥にじんわりと広がってゆく。
幸福と不安。不思議な魅力に塗れた一冊でした。



