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riho
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@skirh623
  • 2025年9月28日
    愛の夢とか
    愛の夢とか
    合う合わないで言えば、私には合わない文章で、読み進めるのにとても苦労したし時間もかかった。なんとか読み終えた後も感想が出てくることもなく、読み解ききれないもどかしさのようなものが自分の中で残っていた。 けれど、数日経った今も、ふとした時にこの短篇集に描かれていた風景を思い出す。京都の夕闇に包まれていくホテルの一室、ピアノの音色、土の香りを胸いっぱいに吸い込む感覚、幽霊として伴侶のその後を眺めているマンションの隅っこ。 朝靄の中を歩くような、すりガラス越しに揺れる影を見るような、見えそうで見えない、分かりそうで分からない、そんな曖昧な読後感がじんわりと日常に溶け込んでいく。そして見せてくれる、「どこか知らない景色」をたまらなく美しく感じる。 こんな風な本との繋がり方もある。最後まで読み切ってよかったと心から思います。
  • 2025年9月28日
  • 2025年9月28日
    虚空教典
    虚空教典
    剣持刀也さん。そのお名前は以前から、「有名なVTuber」としてなんとなく耳に残っていたけれど、具体的なことは何も知らない存在だった。実際に彼の活動を見てみると「かなり面白い人」と一気に興味と好意を抱き、どんな文章を書く人だろうと思っていた時にこのエッセイの存在を知りました。 内容もさることながら、「話し方・喋る言葉」と「書く文章」の雰囲気や温度感にほとんど差がないのはとても面白かったし、独特なパワーがものすごい。読みやすいけれど容易くはなく、かといって身構えて読む雰囲気でもなく、不思議だなと思っていたけれど、この感覚は剣持さんの配信を見る時と同じだと気付いた。 どこにいても、どのフィールドでも、彼が一貫して「剣持刀也」であることに、畏敬の念すら抱いてしまった。それでいて誰よりも素直で、本人が意図しないところでその素直さゆえの愛らしさが滲み出てしまうところが、多くの人に愛される所以なのかなと。 父親との対談がとても面白かった。この父にしてこの子あり。父が息子に「恐れるものは何もない」と言い切る頼もしさと、その信頼を受け取る息子の、関係性の素晴らしいこと。 そしてあとがきの最後、自分の主戦場はYouTubeであり、そこでまた会おうと読者に言い切り、執筆というフィールドから立ち去ってゆく剣持さんの覚悟と美学。 痛快でした。とても面白かったです。
  • 2025年9月27日
    わたしたちが光の速さで進めないなら
    わたしたちが光の速さで進めないなら
    その美しく物悲しい、どこか心地よい静けさを感じるタイトルに惹かれて。 これまでの読書経験の中でSFはほとんど読んだことがなく、かつ宇宙に強い恐怖を感じる節があるのでおそるおそる読み始めたけれど、終始心地よい没入感の中で読み終えることができました。 爽快感、ともまた少し違う、この心地よさをなんと表現したらいいのだろう。解説の中にもあった「寂寥感」が一番しっくりくるかもしれない。悲しく、やるせなく、ただ静かにその感情に浸かりながら、どこか心地よさもある。この感情をきっと、広大な宇宙のどこかで自分と同じように抱く人がいて、その存在の気配をほんのりと感じるからなのかもしれない。 ひとつひとつの物語が湛える光の粒子が美しく、中でもとりわけ「スペクトラム」が素晴らしい一遍でした。
  • 2025年9月23日
    やさしいがつづかない
    友人へ抱く負の気持ちや同僚に優しくできず悩まされていた時にこの本を見かけ、まさに知りたかったことが書いてあるかもしれない、と思い手に取りました。 「こうすればやさしくなれる!」というハウツー本ではなく、やさしさとは何かを丁寧に易しく、そして思慮深く紐解きながら説いてくれる内容で、深く内省・内観するための支えになってくれました。 やさしさだけでなく、現代の息苦しさや日常に潜む他人の殺気の原因についても通ずることが書いてあり、己を省みて、周りを見渡す良いきっかけになりました。2周目を読み終えて、以前よりも歯を食いしばっていないことに気づきました。 読むことができて本当に良かったと思います。これからの日々の中で、お守りよりは明確さがあり、教科書よりはやわらかさのある、そんな大切な一冊になりそうです。
  • 2025年9月15日
    生まれた時からアルデンテ
    ずっと読みたかった紗季子さんのエッセイ。 エッセイ自体をあまり読まないこともあるけれど、捉われない自由な切り口のページたちで、驚きながらもさまざまな食べ物の断面を見ていくようなワクワクとドキドキ、時々不安に近い気持ちにもなりながら一気に飲み干してしまった(飲み干す、に近い読後感) 「のさばるレモン考」と「かき氷を認める」は傑作だと思いました。そして突き刺さった、『他人の舌で味わったひとの言葉は弱い。』という一文。久しぶりに本に付箋を貼りました。
  • 2025年9月15日
    貧乏サヴァラン
    貧乏サヴァラン
  • 2025年9月15日
    さみしくてごめん
  • 2025年9月15日
    バージンパンケーキ国分寺 (集英社文庫)
  • 2025年9月15日
    土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月
  • 2025年9月15日
    シュガータイム
    シュガータイム
    長年読書から離れていて、リハビリのために読み始めた2冊目の小説でした。私はずっと、こういうものが読みたかったのだと、あとがきまで読んでほろほろと涙がこぼれてきました。 帯に書かれている「青春というシュガータイム」という言葉からは、かけ離れているような不可思議さと日常、苦さと静謐さ、そして美しい光の粒に満ちあふれている一冊でした。また少し時間をおいて、静かに読み返したいと思います。
  • 2025年9月14日
    プラハの古本屋 (中公文庫)
  • 2025年8月31日
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