まろのふ "博士の愛した数式" 2026年7月15日

博士の愛した数式
数学――もとい、数字がたくさん出てくる作品は苦手。読み始めはそう思っていたし、実際に数式が登場したときは、読む手が止まってしまうのではないかと不安でした。 しかし、読み進めるうちに、その考えは大きく変わりました。数字や数式は単なる知識ではなく、登場人物たちの心をつなぎ、物語を彩る大切な要素として描かれており、その美しさに引き込まれました。 この作品には、さまざまな「愛」が描かれています。博士の数学への深い愛、主人公である「私」の息子への愛、そして博士と親子の間に育まれていく家族のような絆。どれも相手を思いやる気持ちにあふれていて、とても温かく感じられました。 博士には記憶という大きな制約があります。それでも、その制約の中でルールや法則を見つけ、日々の幸せを積み重ねていく姿は、人生そのものを表しているように思えました。 数学が苦手な私でも、数字の美しさと人をつなぐ力を感じることができた、心温まる一冊でした。
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