時雨崎 "夜市" 2026年7月15日

夜市
夜市
恒川光太郎
夏だ!怪談だ! 夏になるとホラーを読みたくなる。出来れば民話系や百物語っぽいやつ。 本屋で見かけて衝動買いしたがこれほどの作品を今まで知らなかったとはなんたる損失。 どこか懐かしい情景とじんわりと哀しさを覚える静かな語り口が魅力的。ホラーというほど怖くはないがファンタジーと言うほど現実から遠く離れてはいないような、不思議な位置付けの異界幻想譚。 あとがき解説に泉鏡花など引き合いに出されていたのでああその系譜に近いか!と 収録された二篇はいずれも異界へ行きて帰りし物語の形式ではあるが…どちらも余韻が素晴らしい。とりわけ「夜市」がデビュー作だなんて信じられない。 若干ミステリー仕立てでもあり、伏線回収にアッとなる。 他の作品も積読しておこう。
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