𝑟 "いけない (文春文庫)" 2025年12月27日

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@mefmjxu_
2025年12月27日
いけない (文春文庫)
一言で言うならとにかく面白かった。 全4章の短編からなる本作。各章に共通の人物が登場し、大きな括りとして長編作となっている。 独立して読むことも可能だが出来るなら最初から順を追って読んでもらいたい。 普段自分は作家さんが予め答え(犯人やトリック)を用意されているミステリー作品を敷かれたレールに沿って読むことが大半だ。しかし、この作品は一風変わっていて各章の最後に絵(写真)が差し込まれている。それにより今までの推理考察や景色が180度変わってしまう。また事件事故の真相は暈されている程度で確定はされていないため、読み手に考察の余地を残してくれているのも斬新だった。文藝春秋の公式サイトにいけないシリーズのヒントサイトがあり、ある程度真相に近付けられるよう配慮されている。本作の作風上モヤモヤが残ってしまう点もこれで一応補われている。ただ、ヒントの一部には事細かに情景が描かれているもの(ほぼ答えに近い)が存在するためひとつずつ整理して謎を解きたい方は閲覧する際は注意して頂きたい。 ようやく読めた道尾秀介氏の作品。彼の代表作といえば「向日葵の咲かない夏」等が思い起こされる。何故かタイミング的に読めておらず、たまたま気になり手に取った本作。新しい読書体験が出来て終始読む手が止まらず楽しかった。個人的に好きな章は第1章『弓投げの崖を見てはいけない』だ。謎が解けた時の爽快感はきっと忘れないだろう。
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