もふもふたろう "火花" 2026年7月15日

火花
火花
又吉直樹
結局芸人を辞めてしまったけど、作中にもあるように彼にとって意味のある10年だったと自分も思う。芸人というものに対する不透明なイメージが少しだけ覆った。一般的な価値観で生きている人には少し理解しがたい、けれど魅力的な生活を送っている彼らが羨ましいと思った。自分もそういう夢を追い全力で生きたい。 又吉さんの芸人讃歌みたいなものなのか?とも思ったけど、それ以上の吐き気とか気の遠くなる感じを体験できた。そううまくはいかない感じとか。 神谷は本当に「芸人」然としていて、一般的といわれる社会からは逸脱した存在ではある。もしくは本人もそういうイメージを自分に持つことによって保っている部分もあると自分も思う。最後はそうくるか、、という度肝を抜かれた感じ。まともな説教をされていて面白い。なんといううか、「芸人」らしい突拍子もない方向で、でもなんだかそういう話だったんだな、と思わせられる最後だった。 付箋を貼ったところに 〜「せやな。だから、唯一の方法は阿保になだてな、感覚に正直に面白いどうかだけで判断したらいいねん。他の奴の意見に左右されずに。〜」 これが芸人の感覚か、という衝撃。もちろん徳永はこんな神谷に憧れていたわけだから、芸人の理想なのかも。自分はバカにされるとか「バカだな」と言われたりすると過剰に反応して(または感じて)しまう。でも芸人からすればそれは賛辞なのだ。芸能だけでなく芸術でもそうかもしれない。自分の感覚を頼る。それさえすれば本物になれるのかもしれない。評価されるされないはもう関係ない、と思えるかも。 どうしようもなく物語の彼らは愛おしかった。現実の芸人に思えるかは別だけど。でもこの人の作品は好みだな。他も読みたい。
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