蟹座の読書 "生まれてよかったか? はじめ..." 2026年7月17日

生まれてよかったか? はじめての反出生主義
「反出生主義ってわけではないんだけど…」と枕詞のように言う割には、反出生主義について知らなかった。語る事が憚られるテーマだけど、丁寧に読んでいくと、感覚的によく理解できる主張。 この世に生まれてこなかったら苦しみも喜びもない。苦しみがない事は無条件に良い事だけど、喜びがない事も悪い事ではない。なぜなら喜びを感じる主体が存在しないから。苦しむ存在を増やさないためにも産むべきではない、と言い切られると戸惑うけど、この本では「新たな生命を存在させることの重大さを考えよう」という結論で終わる。川上未映子さんの『夏物語』はまさにこのテーマを真正面から扱っていたな〜と思いながら読んでいたら、巻末のブックガイドにも。専門書から小説、ラッパーの自伝まで、間口が広く秀逸なガイドだった。必要な人に届くといいなと思う。
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