積読山脈 "大河の一滴" 2026年7月15日

大河の一滴
大河の一滴
五木寛之
戦い疲れて罅割れた心に染み入る一冊だった。 近頃にようやく、人生とはそれほど順風満帆なものでも理想や綺麗事ばかりでもないこと、そして悲しみや喪失感といった負の感情も正と同様に重要で不可欠な存在であることを実感した。 理想や期待からのズレに失望し憤るのではなく、世界はそういうものなんだと受容し、それでもなお自分の人生をどう生きようか、何をして生きたいかを考え続けることが肝要なのだと思いたい。 「喜ぶことと悲しむことは同じ人間の大事な感情である。明るい気持ちになって、すかっとした気持ちになることも大事である。しかし、本当に人間にとって重要なことを深刻に悩むことによっても人間の自然治癒力とか、命は活性化していくのだ、というふうに、ぼくは考えたい。」 頁202
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