
もぐ
@veranda_de
2026年7月15日
プレゼント
伊坂幸太郎,
宮部みゆき,
恩田陸,
梨木香歩,
江國香織,
町田そのこ,
米澤穂信
読み終わった
「夏」がテーマの短編集。読んだことのない作家さんもいるけど、名前を見ると「あれを書いた人だな」と分かる売れっ子ばかりですごいラインナップ。中身も当然面白かった。
ちなみに表紙は真っ赤のやつより限定カバーのやつの方が可愛いくて好き。電子書籍でなくわざわざ物理本で買いました。
■ウッドペッカー荘事件
尊くんの名字が分かった瞬間ニヤついてしまった。伊坂先生がこういう笑わせ方してくるの好きだな。ミステリとしてあるあるな手法でオチまで走り抜けたが、私はこのどんでん返しに引っかかるのが大好きなので楽しく読めた。一番好きかも。
■二つの宇宙
好きな人と好きな人に対して宇宙が違うという感覚になるの、何となく分かる気がする。登場人物全員が変な人で面白かった。
「それに、涅槃に近いおばあさんとは違って、私たちには時間があるからね」茉莉加みたいな言葉選びをする子がいたら好きになっちゃうよね。
■真実のトランク
オカルトチックなファンタジー設定のトランクの話なのに「ん?どういうこと?」と思わされずにするする読めた。当たり前なんだが文章力凄まじい。カミジョウさんの内側に悪がごうごうと渦巻いていたと書かれていたが、人間の内側は往往にして悪が渦巻いており、それが自分に向くか否かで見え方が変わるだけのような気がした。
■きっとあの日の光と同じ
まさに一夏の恋。そして一生分の恋の話。読み終わった後に、あ〜良かったな〜と手放しに思える気持ちの良い展開だった。恋を機に友情が取り戻せたのも良かった。一番爽やかでTHE夏といった読み口だった。
■無明
タイトル通り明るさのカケラもない話だった。分かりやすくメッセージ性もあったけど、ちょっとしんどすぎた。夏は苦しく、現実も苦しい。せめて物語くらいは、苦しくなくあって欲しいよ。登場した母子が健康で文化的な最低限度の生活を送れますように。
■見越しのマツ
マツが過去を見せていると判明したところまでワクワク読めた。タイトルが上手い。
別に配偶者もいなければ子孫を残したいとも思っていないたちだが(だからこそ?)「マツよ、お前もか」がガツンと来た。最後に完治を追いかける選択を取るのは、あんまり気持ちが分からない。
■伝説の季節
短い分で改行を繰り返すことで疾走感であるとか、一瞬でカメラワークがどんどん変わっていく感じがして、文章だけでなく文の整え方にも効能あることを知った。「歴史の一部になる」のひと言を見て、全ての人間が今この瞬間も歴史の一部になっているのだなと気の遠くなる感覚がした。


