決壊を追憶 "ダブル・バインドを超えて" 1900年1月1日

ダブル・バインドを超えて
分裂症の三類型(妄想型・破瓜型・緊張型)は、矛盾したコミュニケーションへの異なる適応様式であり、それらの治療とは矛盾を消すことではなく、日常へ戻りながら相対矛盾を柔軟に往還する力を回復すること。西田幾多郎の絶対矛盾的自己同一は、有と無の対立を超え、矛盾そのものを世界成立の根拠と考える点でベイトソンを哲学的に補強する。またラカンのボロメオの輪も、象徴界・想像界・現実界が相互依存する構造を示し、二元論を超える視点として扱うことができる。メルロポンティの「両義性」でも似たことを解釈できるなと思った。その中でコケットリイは、矛盾、対立、両義性、相反する態度を解消せず保持しながら新たな関係や意味を生み出す実践として位置づけられていると思う。ダブル・バインドを創造性へ転換する姿勢なんだろう。ダブル・バインドは統合失調症の原因だけでなく、人間や社会に遍在する「生成」の構造として捉え直すことができる。
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