
宵
@yoi_o3
2026年7月16日
いい子のあくび
高瀬隼子
読み終わった
あらすじを見て面白そうだと思ったのと、出だしをパラ読みして物語に容易く入り込めそう、読みやすそうって思えたのをきっかけに、購入に至った本。
理不尽な世の中に切り込んでいく、スカッとした話かと思いきや、全くそうではなくて、色んなことに割に合わないと嘆く女性たちの、鬱々とした感情と、理不尽な世の中を粘っこく表現したお話だった。決して救われる、とかではなく、最終的にもハッピーエンドとは言えなかった。だけど、なんか面白かった。言語化がとても難しいのだけれど、女性たちのネガティブな心情に共感する自分がいたからかもしれない。なんだかんだ付箋だらけになったのだ。たまに胸糞悪い気分になりつつも、ページを捲る手が止まらなかった。本編通して、主人公の心情がつらつらと述べられることが多いのだが、それでいて飽きなかった。最後、そこで終わり!?と驚きと落胆もあったのだが、今思えばあの終わり方は天才なのかもしれない。希望とはっきり確定はできないけれど、私にはかすかな希望が滲み出た終わり方だったように思う。残り2編もあっさり終わってしまったけれど、物語としてとても面白かった。穏やかになれるお話ではないけれど、すごく引き込まれた。著者のほかのお話も読んでみたい。

