
さぶりす
@saburisuuuuuuuu
2026年7月17日
人間失格
太宰治
読み終わった
「薬物やめますか?人間やめますか?」というポスターがある。
しかし、薬物を使用した人は、人間ではなくなるのだろうか。
葉蔵にとって、酒や薬物、女性への依存は、堕落の原因ではなく、人間を保つための支えだったのではないだろうか。
「世間」はそれらを堕落と呼ぶ。
葉蔵が恐れ続けた世間とは何なのか。世間とは抽象的な存在ではなく、一人ひとりの個人の集合である。それを理解したとき、「してはいけないこと」とは、結局は「誰かが、やめてほしいと思っていること」にすぎないことに気づく。そして葉蔵は、その規範に従う理由を見失い、人間であり続けるための依存をさらに加速させていく。
人間を無理に保ち続けることには副作用が伴う。依存は彼の肉体と精神を少しずつ蝕み、やがて彼を支えていたものは一つずつ失われていく。
最後に依存するものをすべて失ったとき、葉蔵は人間でいられなくなった。そして、「人間失格」という烙印を押したのは、世間ではなく、彼自身だった。