
ぽんぽこピッツァ2号店
@tamagodyeah
2026年7月18日

ゲーテはすべてを言った
鈴木結生
読み終わった
読書記333
芥川賞受賞作とは波長が合わないことが多かった。難解で、暗く、読後感がわるい。本作は、私のそんな印象を塗り替える、文学の愉しさを伝えてくれるような物語だった。
難解というか、めちゃくちゃ賢い人が書いたんだということは文章の端々から感じるが、それは読むうえでの障壁にはならず、むしろ小気味よい。
ティーバックに書かれた言葉から始まって、物語が二転三転し、思いもよらぬ旅へつながるダイナミックなストーリー構成にはワクワクした。
能登の震災、「眠られぬ夜にかぎって」、妻が見るYouTube動画などなど、差し込まれる読者の生活と地続きのリアルさが、物語に引き込む力を強めている。

