ゲーテはすべてを言った

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- 北@kita_92025年7月14日読み終わった今年の芥川賞は2作ともすごくよかった。この時代に生まれるべくして生まれた作品という感じ。現代的な課題を2つの作品ともに別の視点から語っている。純文学の現代性という側面を強く感じる選考結果だ。『ゲーテ…』は筋自体はステロタイプなきらいはあるし、アカデミアへの楽観的な幻想はあるかな(院生さんである作者には失礼かもしれない)と思うけどそれでもこの情報の氾濫の中に生きることへ見事な一石を投じていると思う。救いが家族に集約していくのは納得いかなかったけどな。すごくしっかりした作品だったから気になって作者のインタビューを読んでみたけど、エンタメ性も意識してるんだろうなってすごく感じた。面白い小説をこれからたくさん書いてほしいです。