
ジル@本
@SHJHW_Book
2026年7月19日

語るボルヘス
J.L.ボルヘス,
木村榮一
読み終わった
「記憶に値する即興の文学的創造 1978年、ブエノスアイレスで行われた連続講演の記録。」
(本書帯より)
ブエノスアイレスのベルグラーノ大学で5回にわたって行われた講演の記録集なのだが、ボルヘスの話を生で聞けるって羨ましすぎないか。
テーマはそれぞれ「書物」「不死性」「エマヌエル・スヴェーデンボリ」「探偵小説」「時間」。
さまざまな小説家、詩人、哲学や数学ほか多くの学者の思想や言葉を紹介しながら展開される講演は、刺激的で示唆に富んでおり、考えさせられる。
個人的には特に「書物」の回が興味深い。
電子的な端末に内容がおさめられた電子書籍が、何度目かの元年を超えてついに定着した昨今。新約聖書がうまれて当時の「聖書」が「旧約聖書」となったように、書籍の話をするのに「紙の」「電子の」と枕詞をつけて区別するようになった今の時代を、ボルヘスだったらどう論じたのだろう。
〈2026/07/29 追記〉
ところで、あとがきで触れられている『ボルヘス、オラル』を持っていて先日読んだばかりだった。
そして、薄い積ん読を読もう!と棚から適当に取ったら本書で「これは……限りなく『ボルヘス、オラル』では?」となったという。
しかし私が持っている『ボルヘス、オラル』は水声社刊。あとがきでは風の薔薇刊。
はて? と思って調べたところ、水声社は以前書肆風の薔薇という名だったとか。
私が所持しているのは新装版なので、初版は風の薔薇時に、新装版は水声社になってから出したということらしい。
