
榛原
@haibara
2026年7月19日
木になった亜沙
今村夏子
読み終わった
今村夏子の小説は、いつもうっすらすごく怖い。
とんこつの前にこれが刊行されていたのを知らなかった。今作は怖いというより気味が悪いが強かった。きっとみんなこんなふうに幻想的なものを描きたいけど、だれもこんなふうには書けない。こんなに突拍子もない話に、どうして血肉を感じるのだろう。どうして絵空事にならないのだろう。
展開が全く読めないし、読者が想像でき得る範囲の次の次まで書いている。
一体どうやって書いているのかと思ったら、巻末のエッセイや日記で、執筆中の自己肯定感の低さを読んで、驚いた。きびしさからうまれていることは納得ができた。
あひるやとんこつなどの洗練された怖さはこの本にはないが、これはこれでまた、すごい一冊だった。


