
雨
@little_rain
2026年7月20日
日記
「本書で例示する生物は貝類が中心で、アンモナイトは出てくるものの、恐竜も三葉虫も存在しない」古生物学に関わる人々のため息が聞こえてくるような一文に苦笑した
古生物がどうしてそのような形になったのかという推論、の前提となる分析・モデル化が主な内容である
算数レベルで数字が苦手な人間でも読み進められるよう、丁寧な図説があるのでなんとかついていけている(気がする)
「規則的なパターンを目にすると、人はその背後に物理・化学的な形成メカニズムを想定したくなるものだ」
ここでちょっとついていけない人が出てくるかと思った
それは筆者のようなごく一部の物好きだろう、主語がデカ過ぎる
デカいと言えば、管理を任されている古い家にデカい貝がある
植木鉢に、サザエなどの貝殻が置いてあることはよくあることだ
ポアロの短編にも、食べ終えたオイスターの殻を花壇に挿す描写があった
貝殻の成分が溶け出して植物の栄養になるからだ
そういう類のものではない
自転車のサドルくらいの大きさの巻き貝が、軒下に、無造作にゴロンと置いてあるのだ
何十年も、おそらくわたしが生まれるよりずっと前からそこに在ったのかもしれない
この本を読み始めて、植木に水遣りをしてる時にふと気付いたのだ
「この貝、デカくね?」
ここは山裾の寒村である、海はおろか、車屋にタイヤ交換に行ったら「人恋しくなったらいつでも降りておいで」と言われるような土地である
人恋しくなることは、多分ないが気持ちだけ受け取っておいた
GoogleMapの口コミで「あまりにも商売っ気が無さ過ぎて心配になる」と書かれていた
他人の心配をしている場合ではない
また謎のディスカウントが発生していた
アットホームが過ぎる
貝の話に戻ろう、土産にするには荷が重過ぎるし、食用の貝にも見えない
持て余している
それ以外には何も分からない
日進月歩の解析古生物学が、かたちと進化の謎を解き明かす日にも、きっとただ、転がっている


