
阿久津隆
@akttkc
2026年7月9日
八月の光
ウィリアム・フォークナー
読んでる
布団に入るとクリスマスが鞭打たれていた。
p.194
少年は、両足首のまわりにズボンをまとわせ、短かなワイシャツの下から両脚を剝きだしたまま立った。ほっそりと、まっすぐに立った。革帯が打ちおろされたとき、彼はたじろがなかったし、顔には何の慄えも走らなかった。まっすぐに前方を見ていて、その恍惚とした平静な表情は絵にある僧侶を思わせた。マッケカンは沈着な手つきで打ちはじめた、ゆったりと慎重に力をこめ、それでいて熱気や怒りのこもらぬ打ち方であった。二人の表情はどちらも平静で、揺がず、恍惚としており、その点では二人のどちらがより上まわっているか、誰にも言いがたかったであろう。