
socotsu
@shelf_soya
2026年7月19日
研修生
多和田葉子
読み終わった
多和田葉子作品の意味の横滑り、頭がはまると本当におもしろくて興奮する。私も明日は偽物の自分として出勤しよう。
p448
生まれて初めて観たオペラがシェーンベルクの『ワルシャワの生き残り』だったことが偶然だったとは思えない。鮮烈なトランペットの叫びはそれから四十年以上の時間が経過した今もまだ耳の中で響いている。バイオリンの神経がわたしの神経系の奥に入り込み、人の苦しみよりも弦楽器の出す苦しみの音に強く呼応するシステムを育てていった。そして何より、テキストが歌われることなく、朗読されたことが印象に残った。時が流れ、いろいろなことがあっても、わたしもわたしの言葉を歌わないだろう。歌うことはなくても常に音楽と共にあるだろう。
