
高尾清貴
@kiyotakao
2026年7月20日
マイボディ・オン・ザ・ムーン 下
矢野アロウ
読み終わった
発売前から、出版社の推しっぷりが凄まじかったが、まあ、正直もう少し落ち着いて評価しても良かったんじゃないかな、とは思う。
ただ、三体やプロジェクトヘイルメアリーに継ぐ、というのは、以下のような読み方をすれば、一理ある、とも言えると思う。
SFにおいては、地球人以外の知的生命体との邂逅をどのように描くかが、一つのキーポイントとなる。
もっとも近い恒星でも数光年先、という宇宙の中での出会い方。
プロジェクトヘイルメアリーは、アストロファージによって亜光速の移動を人類にもたらし、かつ、同様の被害に苦しむ知的生命体、ロッキーとの邂逅が実現した。化学と物理のSF。
三体は、三次元よりも高次の存在を創造することで、移動という概念を覆した。素粒子物理学のSF。
では、マイボディオンザムーンはどうやったかというと、新たな細胞を創造することによって、知的生命体の生命、という概念を拡張したことで、寿命を超えた長期間の恒星間移動を可能にし、知的生命体との邂逅を実現した。生物学のSF。このパターンが他にないのかは知らないけれど、こう考えると並んでいる、と言いたくなる気持ちもわからなくもない。

