久留 "実験の民主主義" 2026年7月21日

久留
久留
@hisadome117
2026年7月21日
実験の民主主義
実験の民主主義
宇野重規,
若林恵
面白かった。 トクヴィルはアメリカを駆動するのは平等化という大きな摂理だと当時言った。技術や思想のアクセス民主化によって、違いのある個々人が本来同じ人であったと気づくことで、不満が醸成される点は、スタンダールの赤と黒でも描かれている。一方で、伝統的な関係性が薄れるなかで、個人主義(トクヴィルの場合、これは自分の殻に閉じこもることを言う)が発達してくる。 中央集権に対する分権を考えるとき、そこには政治的集権化と行政的集権化がある。安全保障などの観念から、政治的集権化は必要だが、内政分野の行政的集権化は不要というのがトクヴィルの考えで、これが本書の思想とリンクする。ちなみにトクヴィルのタウンシップという小さい単位を上に置き、中央政府をしたにおくとプラットフォームに見えるという指摘も面白い。(個人単体で物事を達成できないとき、抵抗の拠点となるのはアソシエーションとトクヴィルはとく。) 現代民主主義の欠陥としては、立法と投票に重きが置かれすぎている点だ。投票で代理人を承認する、ということで、そのあとの行使をしっかりと問う力がないのだ。役割に当てはまる人、というふうに考えるとそれはすぐに政治・行政に参加する資格をとう議論になるが、DOをベースにすれば、全員がなんらかをできる、ということになる。ファンダムなどのアソシエーションはそんなコラボレーションの練習の装置となるわけだ。そして同時に、プラグマティズム的な思想も重要となる。もともと人が何かを信じようとする権利を擁護する思想だが、理念と実践を不可分とし、自分の信念が正しいかを検証するより先に決断して実践せねばならないという思想だ。つまり市民に必要なのは受動的なリテラシーではなく、コンピテンシーだ。
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