長山 "墓地を見おろす家" 2026年7月20日

長山
長山
@Naga_book
2026年7月20日
墓地を見おろす家
しょっぱなから雰囲気が抜群によい。マンションを購入し、新居に引っ越してきた夫婦と娘。ペットも連れて新生活が始まるはずが、周囲は霊園や火葬場に囲まれており、静かではあるものの、どこか落ち着かない。そんな中、娘が変なことを言い始め……といった話。 どこにでもありそうな話から、明確にホラーへと変わっていく。昨今ではホラーミステリとでもいうべきなのか、ホラー体験をした人たちが、その原因を解明し、謎を解き明かしつつ対処していくのがオーソドックス(?)なのかもしれないが、これは違う。なんとも人は無力だった。 自分が借金をしてまで購入した家なら、すぐに引っ越せるだろうかと考えると、確かに無理だ。でも、あまりにも実害が多すぎる。そして霊障のパワーがすさまじい。 後半に入ってからの「どうするんだ……」という絶望。クライマックスの怒涛のパワーに、人は恐れおののくしかない。最後の湿度の高い終わり方も、とても好きです。あー、無力無力。
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