
amy
@note_1581
2026年7月21日
読み終わった
感想
戦争
戦争関連
戦争反対
戦争、とりわけ日本において『太平洋戦争』というものは取り扱いが難しい。右も左も、自分たちのナラティブにそった『太平洋戦争』を語りがちである。
実際に私も自虐史観と言われるような解釈をしていたことは事実である。
この『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』は加藤氏により徹底的な専門的知見による日本の近現代史の講義である。実際に高校生へ行った講義をもとに日清戦争から太平洋戦争までを章立て、当時の経済や工業、貿易などの各国々がどう影響し合っているか、そのなかでの日本の立ち回りや、軍人、政治家、外交官の論理などを織り交ぜながら、歴史的な専門知識による説明で右にも左にもよらない、ナラティブ性を抑えた内容になっており、フラットな歴史理解のためにはかなり効果的だったように思う。満州事変からの国際連盟の脱退は、いったいどういう理屈で行われたのか、戦争のさなかに発露する人種差別、今まで見えていなかったもの、見ようとしなかったものがこの1冊につまびらかになっている。
ただ自分にとって気持ちがいいものではない。自分にとって都合のいい解釈を許さない、加藤氏の鋭く真摯な講義がこの1冊に詰まっているし、自分もまだまだ理解が足りなかったと、読みたいように読んでいたことを反省した。いい薬だった

