
キズ
@kotodama
2026年7月22日
木洩れ日に泳ぐ魚
恩田陸
読み終わった
【あれは紛れもなく、私の人生の春だった】
──大丈夫。
人間ってどんなひどいことでも
忘れられるんだものでしょ
── 何も知らないくせに。
私たちの歳月の重さなど私たちちのつながりなど
私たちの葛藤と閉塞感など、何も知らないくせに。
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大人になると言う事は、ブランコの順番が必要でなくなると言うことなのだ。
子供の頃はいつもブランコに乗る順番を待っていた。
食品とは=生き物なのだ。
彼が買い物に行くと、いつもカップラーメンやスナック菓子ばかり選ぶので、ビニール袋ひどくかさばっていたが、受け取るとその軽さに戸惑った。
─こっちは生きていない食べ物なんだな
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死は生きると言うことの無数の選択肢の中の1つ。
生と死が別個にあるんじゃなくて、
死は生の一部なんじゃないかな
絶望とともに朝の気配を感じ、
また死ねなかった思う人はどれくらいいるのか。
今まさにどこかで誰かが死につつあるのかもしれない。
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彼の正しさの打ち所のなさ、公明正大さに引き比べ、
私は卑小だった。誰かが彼を褒める言葉を聞く時、
私は自分の中に潜む言葉にできないいびつさや違和感を突きつけられるような気がした。
「安全な気がした。平穏で清潔で正しい気持ちになれた。
だが、しかし、彼女のところに行った時、僕は本当に安全な暮らしができるのだろうか。
危険に満ちた生活を送っているときは、シェルターに入りたいと恋い焦がれているけども、実際に危険が去ってからもシェルターに入り続けている事は、やがて苦痛になるのではないか。安全な生活が日常となったときに、僕はその平穏さに耐え続けていくことができるのだろうか。」
───愛がなければ嫉妬もない。
しかし私の愛は、実際には
存在しないことになっている愛なのだ。

