おとうふだいすき "スター" 2026年2月21日

スター
スター
朝井リョウ
『スター』というタイトルだから、芸能人やアイドルみたいな“脚光を浴びる側”の話かと思ったら、作り手の物語だった。 「質の高い映画」を撮りたい尚吾と、 「心が動く瞬間や表情」を思うままに撮りたい絋。 同じ映画を作った同士であった2人が対照的な道を歩んで、それぞれの道で創作の「質と量」について葛藤していく。 個人的には、脇を固める登場人物が魅力的すぎる一冊だな〜と思いながら読んでました! 同じ道を辿った人、違う道に進んだ人、 「撮りたい」と思わせる芯の強さを持つ人、 まったく別分野で“新しい時代”を進もうとする人、料理というフィールドで同じように悩む人など…。 この人達の影響を受けながら、2人が前にも後ろにも進んでく感じが、 良い意味で「分かりやすくて」好き! 「さっきあの人にこんなこと言われたのに、ここであの人がこんなこと言うか!うわ〜」みたいな。 あとは、尚吾と彼女のパート、ちょっとヒヤヒヤするな〜とか思いながら読んでました😂 でも終盤に彼女が述べた、「作り手」自身の自己理解/社会理解の言葉が、いちばん刺さったかもしれない。 結局「何に価値があるか」は時代や場所によって揺らぐからこそ、これは良いものだとか、良いものでなくても自分が作ったのだと、作り手の心が揺らがないことが大切、みたいな感じかな? それでも時代や場所を越境する芸術の可能性は信じて作り続けたい…!的な。 面白かった!
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