
清水美穂子
@favoriteworks
2026年7月22日
外の世界の話を聞かせて
江國香織
読み終わった
この世とあの世、昼と夜のあわい、学校や家や家族の、あるいは物語の内と外、それとも隙間。居場所。そんなことを考える物語だった。
最初、登場人物が多すぎて、give upしそうになったが、途中から物語の中に入り込めた。自由で勇敢な人が多いところが快感で、ああやっぱり江國さんの小説だと思った。
それと、匂いに共感した。
「朝の台所が、絶対に朝の台所の匂いなのって不思議ね」
「すいかの、あの夏休みっぽい匂いが漂っているなかでよ、しんみりした気持ちになれると思う?」
それらは、家族の死というシーンに関連しているが、ひたすらあかるい。
変わらないものなんてない。外の世界は、常に変化している。
物語の中の愛すべき勇敢な人たちは、それを淋しくは思っても、残念には思わずに、前に進んでいくのだ。



