

清水美穂子
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ライター。著書に『月の本棚』『月の本棚under the new moon』(書肆梓)、『BAKERS おいしいパンの向こう側』(実業之日本社)ほか
- 2026年10月3日
二月のつぎに七月が堀江敏幸まだ読んでる空き地は用意しようと思ってできるものではなく、ぽかりと空いてまた閉じられるこの世界の生きものだ。 新刊で買って、途中で積読になっていたのを読書再開。やっぱり好きだ、この世界。 - 2026年9月24日
世界の書店を旅する[増補新版]ホルヘ・カリオン,野中邦子買った読み始めた「どんな書店にも世界が凝縮されている。あなたの国とそこで話される言語を、異なる言語が話される広大な地域へとつなぐのは飛行経路ではなく、書棚に挟まれた細い回廊だ。国境を越える必要はなく、一歩——ほんの一歩——踏み出すだけで、異なる地形へ、そして異なる地名と時間へと移動することができる」 今日、地元のいつもの書店で見つけて迷わずに買った。この中に世界の書店の空気が(今はなくなってしまったものも含めて)あって、私の好きな書店も、本も、あると思えたからだ。 - 2026年9月22日
名前のないカフェ (新潮クレスト・ブックス)ローベルト・ゼーターラー,浅井晶子借りてきた読んでる市場で廃業した、打ち捨てられたような食堂を、カフェに改装して人々の居場所をつくった男。 彼の地に足のついた、質実剛健な感じは『ある一生』の主人のことも思い出させた。 きっとローベルト・ゼーターラーの分身でもある。 無名の素朴な人たちの、なんということのない毎日が淡々と綴られる。しかしセリフは多い。 それを読みながら思うのは、これが現代の日本ならば、人々の間でこんなにリアルな会話は交わされず、カギカッコよりカッコの、心の中の言葉だけが静かに浮かぶような物語になりそうだということ。 ゼーターラーは役者でもあった、と思い出した。 - 2026年9月11日
- 2026年9月11日
シモーヌ・ヴェイユ思想入門今村純子読んでる旅に持っていく① アトランダムにページを開いて読む。 薄い本なのに真実が詰まっていて 新幹線の中で、のめり込む。 パンに喩えると、フルーツとナッツぎっしりの ライ麦パンのような本。 - 2026年8月28日
急に具合が悪くなる宮野真生子,磯野真穂再読中映画もよかったが、映画よりも単焦点であるというか、主題が絞られているため、映画以上にこの本はよかった。 生死(自分であれ家族であれ)への責任、責任感がすごく強いテーマとして感じられた。 がんや不治の病になった時の、周りのあるあるな反応や、医師の立場や、そのとき当事者が感じるストレスについても、(急に具合が悪くなると言われて、実際にそうなった)哲学者と(それをがっちりと受け止める)文化人類学者の間で交わされる書簡によって、深く深く掘り下げられて考えられていて。 自分や家族が生死に関わる病で闘病中なら、この本は再読、再再読の価値があると思う。 読んで、すごくよかった。 - 2026年8月20日
生成AIで心が折れた湯川鶴章借りてきた読み終わった再読したAIは驚異的なスピードで進化し続けている。まるでSF小説の話みたいに。 ジャーナリストでいうと、情報収集力もそれをきちんとまとめてレポートする力も、発信・拡散する力も、翻訳のスピードも、とっくにAIに追い抜かれているが、他にもたくさんの職業が消えつつあるのかもしれない。後に残るのはどんな世界か。 私たちができることはなにか。 面白すぎて、再読中。 - 2026年8月9日
僕には鳥の言葉がわかる鈴木俊貴読み終わった庭にシジュウカラのための巣箱を設置して、毎年巣作りや巣立ちを見守る妹から、借りて読んだ。 他に二人の友人からも薦められていたが、ようやく読めた。 研究者のものの見方、手法、情熱が伝わってくるばかりでなく、一般人への伝え方もうまい。 論文を書くための調査を説明するのに、「ルー語」とか「ぼく、ドラえもん」とか、例に出すところがわかりやすく、そしておもしろかった。 うちのベランダにもシジュウカラが来る。 食糧のない季節に、ひまわりの種をあげている。 巣箱はかっこよく作ったつもりだったが、 出入り口が大きすぎたようで、まだ入居してもらえていない。 - 2026年8月9日
どれか一つは嘘キム・エラン,古川綾子借りてきた読み終わった韓国の現代小説が好きだと思う。色に喩えると、たいてい澄んだ青が思い浮かぶ。孤独やかなしみの先にある、優しさに触れて心が揺れる。 図書館の新刊書のコーナーで手にとり、借りてきました。他の作品も読んでみたい。 - 2026年7月27日
ポルトガルの海 増補版フェルナンド・ペソア,Fernando Pessoa,池上ミネ夫,池上岑夫「人生のなんと多くの年月を 夢みながら過ごしてきたことか わが過去のなんと多くが 思い描いた未来を 裏切る日びにすぎなかったことか」 ペソアの詩集を読み始めてまもなく 出会った人が、この詩『足場』が好きだと言った。 帰ってから読んだら わたしも好きだと思った。 - 2026年7月27日
狼が連れだって走る月管啓次郎読み始めた「だれかがいう、あの町には何もないよ。そのとき彼/女が意味しているのは、そこには商品がないということだけだ。それを買って持ち帰れば自分の威信につながるような神話的な商品が、そこにはない」 旅するように暮らすことを、あるいは暮らすように旅することを試みている今のわたしをたきつけるような文章の連なり。何でもっと早く読まなかったのだと思う。どこから開いて読んでもいい。この度の傍にずっと持っていたい。 - 2026年7月22日
- 2026年7月22日
- 2026年7月22日
外の世界の話を聞かせて江國香織読み終わったこの世とあの世、昼と夜のあわい、学校や家や家族の、あるいは物語の内と外、それとも隙間。居場所。そんなことを考える物語だった。 最初、登場人物が多すぎて、give upしそうになったが、途中から物語の中に入り込めた。自由で勇敢な人が多いところが快感で、ああやっぱり江國さんの小説だと思った。 それと、匂いに共感した。 「朝の台所が、絶対に朝の台所の匂いなのって不思議ね」 「すいかの、あの夏休みっぽい匂いが漂っているなかでよ、しんみりした気持ちになれると思う?」 それらは、家族の死というシーンに関連しているが、ひたすらあかるい。 変わらないものなんてない。外の世界は、常に変化している。 物語の中の愛すべき勇敢な人たちは、それを淋しくは思っても、残念には思わずに、前に進んでいくのだ。 - 2026年6月28日
メトロポリタン美術館と警備員の私パトリック・ブリングリー,山田美明読み始めた大切な人を亡くし、心が砕け悲しみに沈んだとき、それまでの仕事を辞め、自分が知る最も美しい場所で警備員の仕事を得て、しばらく立ち止まっていた、という著者のノンフィクション。 メトロポリタン美術館はもう何十年も行っていないが、大好きな場所の一つだ。 - 2026年6月26日
インド夜想曲 (白水Uブックス 99 海外小説の誘惑)アントニオ・タブッキ,須賀敦子買った読み始めた突然、ポルトガルに行って、帰ってきてからペソアを読み始め、タブッキに到着した。 台風の夜に読もうと思って、読み始めた。 - 2026年6月24日
- 2026年6月24日
- 2026年6月17日
- 2026年6月17日
新編不穏の書、断章フェルナンド・ペソア,沢田直読んでるこの春、ポルトガル、リスボンに突然行ったが、行く前も行ってから墓を訪れてからも、帰ってしばらくしてからも、ペソアって?と思っていたのに、この本を読んでから夢中になった。これから先、何度も読む予感がする。
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