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清水美穂子
清水美穂子
清水美穂子
@favoriteworks
ライター。著書に『月の本棚』『月の本棚under the new moon』(書肆梓)、『BAKERS おいしいパンの向こう側』(実業之日本社)ほか
  • 2025年5月18日
    街とその不確かな壁(上)
    内容を知らず、書評も読まず、 何も知らずに読みはじめました。 村上春樹は、そういうふうに読みたい。 『風の歌を聴け』を読んだときみたいに。
  • 2025年5月3日
    アメリカの鱒釣り
    アメリカの鱒釣り
    「老婦人は老犬を飼っていたが、これはもう犬とは呼べないような代物で、すっかりよぼよぼで、ぬいぐるみのように見えた」 公園で読むための本を持ってこなかったので、途中の図書館で借りて再読している。 ブローティガンな気分だったので。 「かれの作品をいくつか読むのなら、『アメリカの鱒釣り』から始めるのがいいと思う。また、もし、ブローティガンの作品はひとつだけしか読まないというのなら、『アメリカの鱒釣り』がいいと思う。『鱒釣り』には、ブローティガンのいいところが、まとめてつまっているように感じられるからだ」 と、翻訳者の藤本和子さんは書いている(この人の訳もエッセイも大好きだ)。 わたしは『西瓜糖の日々』がいいな。 そのあとに、柴田元幸さんの解説もついていて、 この文庫本、すごくいい。
  • 2025年4月24日
    翻訳する私
    翻訳する私
    しばらくイタリア語で書いていたジュンパ・ラヒリが久しぶりに英語で書いた本。 ジュンパ・ラヒリの翻訳本はすべて、読んでいる。
  • 2025年4月22日
    世界でいちばん幸せな屋上
    リイシューされた文庫版なので出張のお供にして 新幹線のなかで再読。 たちまち 今の仕事を始めたばかりの頃の空気に包まれる。 狭い座席も気にならなくなる。
  • 2025年4月21日
    楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集
    楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集
    Evening in Paradise. 楽園の夕べ。 もうそれだけで読みたかった。 『掃除婦のための手引書』『すべての月、すべての年』を持っているから、新刊は読まなくてはならない。 薄暮の海辺の、岩で囲ったプールで 月を眺めながらハミングする人たち。 そういう光景が散らばっている。 ルシア・ベルリンは魅力的なストーリーテラーだ。
  • 2025年4月20日
    朝のピアノ 或る美学者の『愛と生の日記』
    美学者は川の水音に耳をすませる。 流れるとは生きるということだと知る。 「流れるということは、虚しく消えるということ、だが流れているものだけが生きているのだ」 これはわたしの本棚にずっと置いておく本。
  • 2025年4月14日
    無声映画のシーン
    無声映画のシーン
    「彼らが誰なのか思い出せないし、彼らが誰で、何をし、死んだのかどうかさえ分からないが、写真がある限り彼らは生き続けていくだろう。というのも、写真は星のようなもので、たとえ彼らが何世紀も前に死んだとしても、長い間輝き続けるからだ」
  • 2025年4月10日
    熟柿
    熟柿
    淡々と綴られていく文章はシンプルで、書かれていることも難しくなく、主人公もまっすぐで、すいすいと読めてしまうが、物語はせつない。主人公の人生も、彼女が綴る日記もせつない。 ラストまで、祈るような気持ちで読んだ。
  • 2025年4月9日
    一九八四年新訳版
    一九八四年新訳版
    怖くて走り抜けるように読んだ。 リアルな悪夢のようで、ひたすら怖い。 こんな世の中をどうやって生き延びたらいいんだろう、と思う。 1949年にこんな未来を描いたジョージ・オーウェル、すごいけれども、怖い。 恐ろしい世の中になっていく、という展開が、まるでフィクションじゃなく思えるから怖いのかもしれない。 ミヒャエル・エンデの『モモ』や、レイ・ブラッドベリの『華氏451度』の方がもう少し安心して読める。
  • 2025年3月31日
    誰もが別れる一日
    誰もが別れる一日
    『誰もが別れる一日』の「別れ」とは、過去の自分との別れなのか。
  • 2025年3月30日
    新校訂 全訳注 葉隠 (上)
    新校訂 全訳注 葉隠 (上)
    ナイトライブラリーの読書イベントで参加者から紹介されたうち、最も読んでみたくなった本。 武士の心得?禁断の書? 新月の夜の図書館で紹介されるのに、ぴったりだと思ったのだ。
  • 2025年3月29日
    ブリス・モンタージュ
    ブリス・モンタージュ
    おもしろかった『断絶』以上におもしろくも怖い短編集だった。 透明人間になれる「G」というドラッグの話と、 東欧のどこかの国に里帰りして、土地に伝わる祭事に出る夫についていく「戻ること」。 この2つが特に怖かった。その先に行ったら戻れなくなるという、崖っぷちみたいな怖さだ。 「オフィスアワー」はミルハウザーのような、スーパーリアリズムな感じを楽しめる。それは切なくて美しかった。
  • 2025年3月29日
    断片的なものの社会学
    閉館後の図書館で、本の森を散歩する『ナイト ライブラリー』のイベント2回目。図書館員の気になる本のなかに、この本があった。 この本を読んだとき、心に残る話がたくさんあったのだけど 「幸せというものは、そこから排除される人びとを生み出すという意味で、同時に暴力的でもある」というのがハッとする言葉だった。でも、 「完全に個人的な、私だけの『良いもの』」なら、誰を排除することもないのだ。 なにかに傷ついたとき、黙ることも怒ることもできるけれど、笑うこともできる、というのもよかった。 それから、岸政彦さんの本を読むようになったのだったかな。
  • 2025年3月25日
    一九八四年新訳版
    一九八四年新訳版
    村上春樹の『1Q84』はその昔に読んでいても、ジョージ・オーウェルは読んでいなかったのを、密かにうしろめたく思っていた。 信頼のおける読書の友が読んでいると知って、わたしも読もう、となった。 彼曰く、かっぱえびせんみたいになる本らしい。
  • 2025年3月24日
    雷と走る
    雷と走る
    「幸せかと尋ねても人間以外の生き物は答えない。だから、日々最善を尽くす。幸せにできているだろうかと常に自分に問うしかない」 犬と通じ合う。犬と人間との違いを思い知る。
  • 2025年3月18日
    影犬は時間の約束を破らない
    影犬は時間の約束を破らない
    世界とはぐれた心を結び直す冬眠小説集だという。 数週間あるいは数ヶ月、冬眠することにより心や身体を癒すことができる世界。冬眠の間、見守ってくれるガイドがつく。 冬眠できるならわたしはするだろうか? パク・ソルメも2冊目。『未来散歩練習』が最初だった。ここのところ韓国文学に惹かれている。
  • 2025年3月17日
    ブリス・モンタージュ
    ブリス・モンタージュ
    誕生日に買った本。 前作『断絶』に続いておもしろく、さらに怖い。 夢のようだ。 夢で、そこから先へ行ったらもうもとへは戻れないかもしれないという一歩を踏み出してしまった感じを何度か味わう。 怒っている、あるいは諦観している「わたし」に、どこかで共感している自分を観る。
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