
アルト
@jako5656
2026年7月23日
傷を愛せるか 増補新版
宮地尚子
読み終わった
心無い者からつけられた傷は消えない。生涯、消えない。
傷を負った自分が惨めで恥ずかしくて、見ない振りをしてみたり、傷つけてきた奴を恨んだり、他に八つ当たりをしても消えることはない。
傷をつけた本人は、そんなこと忘れてどこか知らない所で幸せに生きていても。
傷がそこにある日常に慣れて「なんか大丈夫かも?」と前向きになれた次の日には、「自分なんか」と心が泣いている。愛せる筈がない。
ただ、その傷を知ってくれている人が他にもいたら。
沈んでいるときも、踏み出す足が震えるときも、見つめてくれる誰か(何か)がいたら。
傷のある自分で、もう一日、もう一日、騙し騙し、生きていけるかもしれない。
傷を思い出したら、この本を開こうと思う。


