ジクロロ "映像のポエジア" 2026年7月24日

ジクロロ
ジクロロ
@jirowcrew
2026年7月24日
映像のポエジア
映像のポエジア
アンドレイ・タルコフスキー,
鴻英良
どんな創造も、簡潔さへ、できるかぎり簡潔な表現手段へ向かおうとする。簡潔さへーーこれは、人生を複製することの深みへ向かうことだ。しかしこれは、創造行為のなかでもっとも苦しめられるところなのだ。それは、言いたい、表現したいということから、あるイメージを使って、それを最終的に再現することへと至るまでの、最短距離を見出そうとすることだからだ。簡潔さをめざすことは、捉えることのできた真理に対応する表現形式を、苦悩のうちに探求することを意味している。もっとも経済的に、多くのものを手に入れることが、ひどく望まれているのである。 (『映像について』) ここでいう「最短距離」というのは、泥臭さのうちから見出す優雅な迂回路、というところだろうか。 その迂回路を、簡潔で美しいと自らみなせる状態こそが、ニーチェのいうところの「陶酔」(『喜ばしき知恵』)ではないかと思う。結局のところ、つくっている者のみにしかわからない真理、クリエイターズ・ハイ。そしてマイウェイ・イズ・ハイウェイ。 著者の映画は一本も見たことがない。けれどもそれらはきっと、迂回らしく進むまっすぐな物語であり、多義的な「眠り」を誘うような円環的な展開なのだろうと想像する。
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