碧星宮アイオ "巷説百物語" 2026年7月25日

巷説百物語
巷説百物語
京極夏彦
初めての京極本。家族と「妖怪を現実の事象で解釈するとどうなるか?」という話をしていて、その話の流れで貸してもらった。(なんと初版、当然ハードカバー) ボリュームはそれなりにあるけど、文体が軽妙でどんどん読み切ってしまった。基本悪人はきっちり報いを受けて終わるので、個人的に読後感が良いのもあるかも。 トリック(?)は馬の寄生虫にたかられた話が一番面白かったけど、『舞首』の“モノに異常なまでの執着心があるのに、働いたり金を貯めて正攻法で手に入れるのが嫌だから力で奪うヤクザ“、そして「この世には神も仏もないが、恨みや悲しみが募ればそこに妖が生まれる」という旨の主人公のセリフも印象に残った。 最近こういう奴らいっぱいいるな、でもバチなんてものはなくても、周りの人間への言動の結果は必ずいつか自分に返ってくるんだよなと、色んな人達の顔や振る舞いを思い浮かべた。 将軍のご落胤だと担ぎ上げられ自分でもそう思い込んで、用が済めば放棄されて狂っていった若侍の話にも同じことを思った。 基本胸スカなんだが最後の話はさすがに「犯人きっしょ…」となったので、腐乱死体や異常寄りの性的描写(ぶっちゃけて言うと死姦に近い)が文字でもダメって人は気をつけてほしい……一話完結なのでそこだけ読み飛ばしても大丈夫と思う。
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