てるふぉん "いい子のあくび" 2026年7月24日

いい子のあくび
まあよくもまあ、こんなに人の心情の解像度を深く描写する事ができるって素晴らしいよなあ、恐ろしいよなあ。と思いながら読み進めてしまう。 個人的には短編の「末永い幸せ」の衝撃が凄まじかった。タイムリーにも私が結婚式へ参列する機会があったため、ええ、ああ、こんな風に感じたことはなかったけれど、そうかそう思う人もいるよな、とある意味闇を覗かされた気持ち。だからといって、みんながこう思っているかも!と悲観的にはならないけれど、なんだよそれならプライドをへし折って参列して祝福したらいいのに。 たぶん、そういうことでは無いんだろうな。 解説を読んでなるほど、と思ったのが収録されている3作とも祈りで締めくくっているということ。 結局は相手頼りというか、自分は変わっていけなくてもうカチコチに固まった私の意思だけど、それが相手には良いように受け取られますように。というか、ある意味勝手な気持ちなのもなんだか分かるようで、冷静に見たら、いやいやあなたが…と思ってしまいそうな気持ちになる。 私も若干身勝手に思われている節があるんじゃないかと震えていますヨ。 「いい子のあくび」については不当感を感じられる主人公の心理というより、みんなにいい子にしていたら本当の私ってどこだろう?と私を見失っていているから、本音や本心があやふやな乖離した状態になっているのにちょっと共感した。みんな本心と思わないでいつつも本音が見え隠れしちゃうもんだろうから、 やっぱりうまく言葉に言いづらい部分を書き起すのは素晴らしい。 ンマー!いい感じにこのむかつきや割に合わなさも、ご褒美や愚痴と一緒に流し込めたらいいな。
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